中東情勢が直撃!食品サプライチェーンを守る「代替ルート」と一貫輸送 | 日新
2026年度がスタートしました。現在、物流体制の見直しや新たなサプライチェーン構築に着手されているご担当者様も多いのではないでしょうか。
しかし、昨今の物流業界において最も頭を悩ませている問題があります。それは、終わりの見えない「中東情勢による海上輸送の混乱」です。
特に「食品物流」においては、賞味期限や厳密な品質管理が求められます。そのため、リードタイムの長期化は致命的なダメージを与えます。今回は、地政学リスクが直撃している現状を解説します。さらに、2026年度に急務となる「代替ルート」へのシフトと、一貫輸送による解決策についてご紹介します。
終わりの見えない中東情勢。食品物流への深刻なダメージ
現在、紅海・スエズ運河周辺の情勢不安が続いています。そのため、多くのコンテナ船が喜望峰回りの迂回ルートを余儀なくされています。この迂回により、欧州〜アジア間のリードタイムは平均して10日〜2週間ほど長期化しました。さらに、コンテナ船の回転率低下による空コンテナ不足も重なっています。結果として、スケジュールはかつてないほど不透明な状態です。
もちろん、一般商材でも遅延は問題です。しかし、食品物流におけるリードタイムの遅れは、単なる「納品遅延」にとどまりません。
具体的には、輸送期間が延びることで、店頭に並ぶ際の賞味期限が短縮されることを意味します。また、赤道付近を通過する日数も長引きます。その結果、庫内温度の変動リスクが高まります。したがって、ワインやチョコレート、チーズなどのデリケートな食品にとっては非常に危険です。致命的な品質劣化(結露や風味の変質など)を引き起こす要因となります。
2026年度に急務!サプライチェーンを守る「代替ルート」の構築
現在、海運の正常化は見通せない状況です。そこで、食品メーカーや商社が事業継続計画(BCP)の観点から進めるべき対策があります。それは、「航空輸送への柔軟なシフト」です。これまではコスト面から海上輸送一択だった商材もあるでしょう。しかし、有事の際には空輸を組み合わせるハイブリッド型のサプライチェーンが求められています。
【現状】海上輸送のみに依存するリスク
スケジュールの遅延が常態化し、欠品リスクが増大します。また、代替船の手配にも時間がかかります。その結果、販売機会の損失や、品質劣化による商品廃棄のコストが発生する恐れがあります。
【解決策】航空輸送とのハイブリッド型へ
航空便への切り替えでリードタイムを劇的に短縮し、賞味期限と品質を確保します。たとえば、急を要する初回納品分や、付加価値の高い特定ロットのみを切り替えます。こうすることで、コストと納期のバランスを取ります。
なお、航空輸送への切り替えをご検討の際は、貨物量に応じた最適な輸送モードの選定がコスト削減の鍵となります。クーリエか、一般航空貨物かを見極める必要があります。詳しくは以下のコラムもご参照ください。
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有事に強い!日新の「グローバル一貫輸送」
では、有事の際にスムーズな代替ルートを確保するにはどうすればよいでしょうか。そのためには、部分的な手配ではなく、通関から輸送までを一任できる「一貫輸送(フォワーディング)」が最大の強みを発揮します。
世界各地の現地法人との強固なネットワーク
日新は世界各地に拠点を持っています。そのため、現地の最新の港湾事情や航空スペースの空き状況をリアルタイムで把握しています。これにより、遅延が起きる前に的確な代替ルートをご提案可能です。
航空輸出一貫作業と通関のプロフェッショナル
海運から空運へ急遽切り替える場面も想定されます。その際も、当社なら自社内で通関業務と航空輸送手配をシームレスに行います。そのため、タイムロスを生みません。さらに、食品特有の複雑な手続きも安心してお任せいただけます。
また、有事のリスク分散として、輸入拠点を国内で分散させる動きも活発化しています。たとえば、港の機能停止に備える取り組みが注目されています。詳細については、以下の記事をご覧ください。
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🚚 食品物流のプロのひとことメモ
物流BCP成功の鍵は「平時からのルート確保」にあり
実際に「トラブルが起きてから航空便を探す」というケースは少なくありません。しかし、その段階ではすでにスペースが逼迫しています。さらに、運賃も高騰しているケースがほとんどです。だからこそ、新年度を迎えた今の対策が重要です。平時のうちから「有事の際の航空ルート」や「別港での荷受けルート」をフォワーダーと共に策定しておきましょう。これが、食品の安定供給を守る最強の盾となります。
終わりの見えない物流遅延にお悩みではありませんか?
もし「納期が読めず、賞味期限ロスが発生している」「安全で確実な代替ルートを確保したい」とお悩みでしたら、ぜひ日新の食品物流専門チームにご相談ください。当社がグローバルネットワークを駆使し、最適な一貫輸送プランをご提案いたします。
現場のスタッフが執筆しています
当サイトのコラムは、日新の現役社員(通関士・輸送手配担当・営業担当など)が、日々の業務で培った経験をもとに自ら執筆しています。
文章のプロではありませんが、「物流のプロ」として、現場のリアルな空気感や専門知識を、等身大の言葉でお伝えできれば幸いです。
