「安心安全なお肉を食卓へ」

美味しそうな焼肉

昨今、巣ごもり消費が定着してきました。
その影響で、自宅で焼き肉を食べる家庭が増えています。
月に1回以上自宅焼き肉をする家庭は、4割近くにも上るそうです。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、外食を控える動きが目立ちました。
その半面、食肉の家庭内消費は好調です。
牛、豚、鶏ともに前年を上回る水準が続いています。
まさに、巣ごもり需要による消費動向が顕著と言えるでしょう。

この旺盛な需要を賄うには、国内生産だけでは足りません。
そのため、食肉の輸入量も増加傾向にあります。
具体的には、鶏肉で国内需要の約3分の1。
豚肉で約半分、牛肉に至っては約3分の2が輸入品となっています。

今回は、家庭の食卓を彩る食肉についてお話しします。
特に、輸入の際に必要な「動物検疫」に焦点を当てて解説します。

輸入量の変化とBSEの影響

牛のイラスト

食肉の輸入量は、年々増加しています。
しかし、牛肉については一時減少に転じました。
2001年から右肩上がりだった輸入量が、大きく落ち込んだのです。
その原因となったのが、BSE(牛海綿状脳症)の発生でした。

2001年、国内で初めてBSEの発生が確認されました。
さらに、主要な輸入先だった米国でも発生してしまいます。
その結果、牛肉の消費量は激減しました。
その後、消費量・輸入量ともに回復傾向にあります。
しかし、2000年のピーク時の水準にはまだ至っていません。

BSE以外にも、鳥インフルエンザや豚コレラなどが問題となっています。
こうした家畜伝染病を、国内に持ち込ませない。
あるいは、海外へ持ち出さない。
そのために水際で取り締まる役割を担っているのが、動物検疫なのです。

検疫の必須書類「Health Certificate」

輸入される食肉には、条件があります。
それは、各輸出国と日本との間で取り決められた「家畜衛生条件」を満たすことです。

Health Certificate(検査証明書)

動物検疫では、「検査証明書(Health Certificate)」の提出が求められます。
これは、輸出国検疫機関が当該貨物を検査した上で発行するものです。
輸入貨物が動物検疫の対象かどうか、事前によく確認しましょう。
その上で、輸出者に取得を依頼しなければなりません。

動物検疫の対象となるものは、食肉だけではありません。
卵、チーズやバターなどの乳製品、動物由来の材料を使用した加工食品。
さらには、生きた動物や食用ではない動物由来の物品まで含まれます。

通関書類のイメージ

また、日本から輸出する際も同様です。
動物検疫対象貨物を海外へ送る場合、Health Certificateが必要になります。
輸出の際も、動物検疫所に発行を依頼しましょう。

当社では、動物検疫対象貨物の輸出入を多く取り扱っております。
動物由来の物品の輸出入をお考えの際は、ぜひ下記までお問い合わせください。(M.T.)

🚚 食品物流のプロのひとことメモ

動物検疫は「指定場所」での検査が必要です。

食肉などの動物検疫対象貨物は、到着後すぐに輸入できるわけではありません。
原則として、動物検疫所が指定する「指定検疫物用倉庫」等に搬入します。
そこで、家畜防疫官による現物検査を受ける必要があるのです。

日新は、港湾地区にこれらの対応が可能な倉庫ネットワークを有しています。
検疫から通関、配送までをスムーズに連携させます。

🥩 和牛の輸出に関する記事はこちら

👉 あわせて読みたい:
クリスマスの食卓を支える!地球の裏側から届く「輸入チキン」の物流学

食肉の輸出入・動物検疫はお任せください

「Health Certificate(検査証明書)の記載内容を確認したい」
「動物検疫の検査場所を確保したい」
「輸入したお肉を冷凍のまま配送したい」
日新は、豊富な食肉取り扱い実績を持っています。
複雑な検疫手続きと温度管理輸送を、トータルでサポートいたします。