「雑穀米で美味しく健康に」

だんだんと寒さが厳しくなってまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回のコラムでは、「雑穀米」についてご紹介します。
雑穀米とは、白米に玄米、麦、あわ、きびなどの穀物(雑穀)を混ぜて炊き上げたごはんの総称です。
最近はスーパーマーケットや飲食店で目にする機会も増えており、皆さんも一度は口にされたことがあるのではないでしょうか。
雑穀米の大きな魅力は、白米だけでは不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維といった栄養素を豊富に含んでいる点にあります。
これらの栄養素は、腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を緩やかにしたり、生活習慣病の予防に役立ったりと、私たちの健康維持にうれしい効果をもたらしてくれます。
また栄養面だけでなく、雑穀ならではの「プチプチ」「もちもち」とした独特の食感が、食べ応えを与えてくれる点も魅力の一つです。
噛む回数が自然と増えるため、満腹感を得やすくなるほか、消化吸収を助ける効果も期待できます。
ここからは代表的な雑穀をいくつかご紹介し、それぞれの特徴を深掘りしてみましょう。

•もち麦 大麦の一種で、水溶性食物繊維を豊富に含んでいます。糖の吸収を穏やかにする働きや、悪玉コレステロール値を低下させる効果が期待できます。プチプチとした弾力のある食感が特徴です。

•キヌア 南米アンデス地方原産のスーパーフードとして世界的に注目されています。タンパク質が豊富で、必須アミノ酸のバランスが優れていることから「完全栄養食」とも称されます。低GI(食後の血糖値の上昇度合いを示す指標)食品であり、鉄分やカルシウムなどのミネラルも含まれています。サラダやスープの具材としてのイメージが強いかもしれませんが、お米と一緒に炊くのもおすすめです。

•黒米(くろまい) 古代米の一種で、紫黒色系の色素(アントシアニン)を含んでおり、炊き上がるとごはん全体が鮮やかな紫色に染まります。この色素に含まれるポリフェノールには、強い抗酸化作用が期待できます。見た目の美しさだけでなく、もちっとした食感とほのかな甘みも魅力で、食欲をそそります。

•五穀米 一般的に玄米、麦、あわ、きび、豆類など、5種類の穀物をブレンドしたものを指します。製品によってブレンド内容は異なりますが、多様な雑穀の栄養素を一度に摂取できるため、バランスよく栄養を摂りたい方におすすめです。


雑穀米は、これらを単体で、あるいは複数組み合わせて楽しむことができます。
いつもの白米にスプーン一杯の雑穀を加えて炊くだけで、食生活はより豊かに、そして健康的になります。
それぞれの雑穀が持つ個性的な食感と味わいを楽しみながら、美味しく手軽な健康習慣を始めてみてはいかがでしょうか。(S.Y.)