「和牛の輸出について」

鉄板焼店の魅力的な調理風景

日本政府観光局の発表によると、2024年の訪日外客数は過去最高を記録しました。
その数は約3,687万人に上り、前年比で47.1%増となっています。
多くの観光客が、日本食の魅力を堪能されたことでしょう。

本コラムでは、日本食の代表格である「和牛」に注目します。
その特徴や、好調な輸出状況についてお話しします。

和牛の特徴とは

ほどよくサシの入ったサーロインの断面

「和牛」とは、日本で育てられた特定の牛の品種の総称です。
非常に優れた肉質で知られています。

最大の特徴は、豊かな脂肪交雑(サシ)です。
これにより、柔らかくジューシーで風味豊かな味わいが生まれます。
品種は主に「黒毛和種」など4種類あり、それぞれ独自の特徴を持っています。

輸出量は過去最高を記録

ビーフといえば、人気はやはりローストビーフ

近年、日本産牛肉の輸出は順調に拡大しています。
主な輸出先は、アメリカ、香港、台湾、シンガポールなどです。

農畜産業振興機構によると、2023年の輸出量は10,113トンでした。
これは前年比20.1%増であり、過去最高記録です。
国別シェアではアメリカが約21%、台湾が約20%を占めています。

海外では、和牛が「プレミアムブランド」として定着しました。
高級レストランやステーキハウスで提供されています。
特にアメリカでは、日本食ブームとともに需要が拡大しています。

国内の主要な輸出産地

次に、日本国内における主要な輸出産地を見てみましょう。

まず、鹿児島県は黒毛和牛の生産量が全国1位です。
アメリカや香港への輸出実績も豊富にあります。

一方、宮崎県も負けてはいません。
「和牛のオリンピック」で何度も高い評価を受けている産地です。
輸出拡大にも積極的に取り組んでいます。

さらに、兵庫県の但馬牛も挙げられます。
神戸ビーフの素牛として知られ、海外でも評価が高いブランドです。

🚚 食品物流のプロのひとことメモ

【和牛の「サシ」を守る温度管理】

和牛の魅力である「サシ(脂)」は、融点が非常に低いのが特徴です。
そのため、わずかな温度上昇でも溶け出して品質が劣化してしまいます。
海外輸出においては、徹底した「コールドチェーン(定温輸送)」が不可欠です。
また、国ごとに異なる複雑な検疫手続きも、スムーズな輸出の鍵となります。

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今後も日本産牛肉の市場拡大が期待されます。
しかし、各国の検疫規制や輸送コストの問題が課題となります。
特に、輸出先ごとに異なる食品安全基準への対応が求められます。

当社は、世界24の国と地域に拠点を構えています。
主要な輸出先には既に現地法人を設置済みです。
そのため、産地から輸出先まで一貫したコールドチェーンを提供可能です。
ぜひ、お気軽にご相談ください。(T.I.)

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