「世界で高まる健康志向と豆腐に見る日本食輸出の展望」

近年、世界中で健康志向が高まっています。
高齢化や食の欧米化による生活習慣病の増加などがその背景にあると言われていますが、そんな中、注目を集めているのが「代替肉」です。代替肉とはお肉に似せた食感や味わいを再現した食品のことで、大豆やエンドウ豆などの植物性タンパク質から作られた植物性代替肉がポピュラーです。お肉よりもコレステロールや脂質が少なくヘルシーで、環境にも優しいというメリットから、健康志向の人々を中心に人気を集めています。米国のビヨンド・ミート社やインポッシブル・フーズ社などが有名ですが、日本でも代替肉を製造・販売するスタートアップ企業が増えており、大手大豆食品メーカーや食肉メーカーなども代替肉事業に参入しています。ファーストフード店などでも代替肉を使用した商品が販売されることも多くなり、今後も代替肉への需要が伸びていくことが予想されます。

日本では古くから精進料理としてお肉に代わる食品が親しまれてきました。雁の肉に似せて作られたとの由来があるがんもどきなどは有名ですね。そんなお肉に代わる食品として普及したものの1つに豆腐があります。豆腐は皆様ご存じの通り大豆を原料とした製品で、たんぱく質やカルシウムなどの栄養素が豊富です。その上、低カロリー・低脂肪でヘルシーなことから、健康志向の人々に適した食品と言えます。

そのヘルシーさや加工のしやすさなどから、欧米や中東などでも豆腐の人気が高まっており、日本からの豆腐の輸出は年々増加しています。2017年に輸出統計品目番号(HSコード)に豆腐という分類(2106.90-200)が追加されて以降、2022年には約3倍の2,582トンを輸出するまでとなりました。輸出先は、アメリカやヨーロッパ、東南アジアなどを中心に、世界各国に広がっています。

豆腐以外にも、日本には納豆、味噌、漬物などヘルシーな食品がたくさんあります。いずれもたんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富で、健康を維持・増進する効果が期待されています。今後も、世界中で健康志向の高まりが続くと考えられることから、健康的な日本食品の輸出は今後もさらに拡大していくことでしょう。

当社は世界24の国・地域にネットワークを有しております。健康的な日本食品の輸出をお考えの方は、是非、当社までお気軽にお問合せください。(M.T.)