「チリ銀について」

タイトルの「チリ銀」は南米のチリで養殖されている銀鮭のことを指しています。今やその価格と脂ののった味わいから人気のあるサーモンとなりました。普段、鮭には多くの種類が存在していることをあまり意識されていないかもしれませんが、スーパーなどで注目してみると紅鮭、白鮭、銀鮭など様々な名前の鮭を見つけることができるでしょう。

突然ですが、鮭とサーモンが異なる魚なのはご存知でしょうか。

産卵のために川を遡上する「鮭」は、実際には海水魚です。鮭にはアニサキスなどの寄生虫が存在し、基本的には生食には向いておらず加熱して食べることが一般的です。その中で成長が早く海での養殖に向いている“銀鮭”は、スーパーなどで塩鮭として見かけることが多い魚です。

一方、「サーモン」には日本で一般的に食べられている“アトランティックサーモン”というサーモンの名前がついている種類があり、北大西洋に多く分布しているタイセイヨウサケ属の魚です。海水魚なので生食に向いていないと思ってしまいますが、国内で市販されるサーモンのほとんどは養殖魚であり、それによって生食が可能なのが特徴です。
他に “トラウトサーモン”という有名な種類があります。英語での”trout”は鱒を指し、トラウトサーモンはサケ科サケ属ニジマスの淡水魚です。

このように鮭と鱒に分類される魚は呼び名にかかわらず、海水魚か淡水魚か、天然か養殖か、という分類によって生食が可能か否かに分かれているという実態があります。

さて皆さんご存じの通り、チリ銀にはとても脂がのっています。
天然の鮭は餌を探し求めるために動き回り、天敵から逃れる必要もあるため、活発に運動をしています。その結果、脂肪の量が少なく、引き締まった体つきとなります。
一方、養殖の鮭は飼育用の生け簀が狭く、餌が容易に提供され、天敵が存在しないため、運動量が少ないことが特徴です。そのため豊富な脂がのっており尾ひれも小さいのです。

以上、鮭と鱒に関する雑学いかがでしたでしょうか。当社には、チリ銀をはじめとする水産関連の輸入手続きをサポートするスペシャリストが在籍しております。水産関連の輸出入をご検討中であれば、ぜひ当社にご相談ください。(K.I.)