クーリエか、航空貨物か。物流コストを分ける「45kgの損益分岐点」
海外への食品輸出において、商談用サンプルの輸送や緊急の小口出荷には「クーリエ(国際宅配便)」がよく利用されます。
スピードと利便性に優れているため、多くのメーカー様が初期段階ではこの方法を選ばれます。
しかし、輸出量が増えてくるにつれて直面するのが「物流コストの高騰」という課題です。
「便利なクーリエを使い続けていたら、輸送費が利益を圧迫していた」というケースは、事業拡大期の“あるある”ではないでしょうか。
実は、航空輸送にはクーリエからフォワーダー(一般航空貨物)へ切り替えるべき「損益分岐点」が存在します。
今回は、食品物流のコスト課題を解決する第一歩、「45kgの壁」について解説します。
「45kgの壁」とは何か?
一般的に、航空貨物の運賃には「ミニマムチャージ(最低料金)」と「重量段階別運賃(Rate)」が設定されています。
クーリエはドア・ツー・ドアのパッケージ料金のため、小口には割安です。
一方で、重量が増すにつれて料金が直線的に上がる傾向があります。
それに対して、フォワーダーが手配する航空貨物便はどうでしょうか。
実は、一定の重量(一般的に45kg以上)を超えると、1kgあたりの単価(Rate)がガクンと下がる仕組みになっているのです。
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この運賃が変わる分岐点が、業界でよく言われる「45kgの壁」です。
【クーリエ(国際宅配便)】
- メリット:手続きが簡単であり、ドア・ツー・ドアで早い。
- デメリット:重量が増えると割高になる。また、温度管理や特殊な通関対応が難しい場合がある。
- 適した用途:数kg程度のサンプル、書類、緊急の小口部品など。
【フォワーダー(航空貨物)】
- メリット:45kg以上でコストメリットが出る。さらに、混載便(Consolidation)の利用で安価になる可能性がある。
- デメリット:通関書類の準備や、空港までの横持ち手配など、専門的な調整が必要となる。
- 適した用途:商業貨物、まとまった量の輸出、厳密な温度管理が必要な食品。
🚚 食品物流のプロのひとことメモ
【「混載便」でコストを最適化する】
「45kgも荷物がないけれど、クーリエより安く送りたい」
そのような場合、私たちフォワーダーは「混載便(Consolidation)」をご提案することがあります。
これは、複数の荷主様の貨物をまとめて一つの大口貨物として扱う手法です。
航空会社にまとめてスペース予約することで、スケールメリットを活かした安価な運賃を適用させることができます。
特に食品輸出においては、物量に応じた最適なモード選定が利益率に直結します。
したがって、「とりあえずクーリエ」と決める前に、一度見積もりを比較してみることをお勧めします。
輸出コストの見直し、できていますか?
現在の輸送手段が最適かどうかわからない、もっとコストを抑えられる方法があるかもしれない。そんな物流課題があれば、ぜひ日新にご相談ください。物量と頻度に合わせた最適なプランをシミュレーションいたします。
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当サイトのコラムは、日新の現役社員(通関士・輸送手配担当・営業担当など)が、日々の業務で培った経験をもとに自ら執筆しています。
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▼このような課題解決が得意です
- 販売・仕入れ先は決まったが、輸送手段がない
- フォワーダーが見つからず出荷できない
- 現在の物流コストや品質を見直したい
※具体的な貨物情報(品目・発着地・重量など)があるとスムーズです。
