【2025年最新】冷凍食品の輸入手続き完全ガイド|必要書類から通関・倉庫保管まで

海外の魅力的な冷凍食品を日本へ輸入したい。しかし、冷凍食品の輸入は、ドライ貨物(常温品)に比べてハードルが格段に高いのが現実です。

「書類の記載ミスで、貨物が港から出せない」 「許可は降りたのに、保管する冷凍倉庫が見つからない」

こうしたトラブルにより、高額な保管料が発生したり、最悪の場合は商品を廃棄せざるを得ないケースも少なくありません。 今回は、物流のプロである日新が、**冷凍食品の輸入手続きの「全体フロー」**と、**失敗しないための「重要ポイント」**を、現場の視点で徹底解説します。

目次

  1. 冷凍食品輸入の全体フロー(5つのステップ)
  2. 【最大の難関】「食品届出」と「必要書類」の落とし穴
  3. 意外と知らない「保管場所(冷蔵倉庫)」の確保リスク
  4. 日新なら「通関+倉庫」でワンストップ対応
  5. まとめ:事前の準備が成功のカギ

冷凍食品輸入の全体フロー(5つのステップ)

冷凍食品を輸入する場合、大きく分けて以下の5つのステップで進みます。特に重要なのは、貨物が日本に着く前の「事前準備」です。

STEP 1:事前確認・書類準備
原材料、添加物、製造工程などが日本の「食品衛生法」に適合しているか確認します。ここが最も重要です。
STEP 2:貨物到着・保税地域へ搬入
日本に到着した貨物は、通関許可が降りるまで「保税地域(冷蔵倉庫)」で保管されます。温度管理(リーファー)が途切れないよう注意が必要です。
STEP 3:食品等輸入届出・検疫
厚生労働省検疫所へ「食品等輸入届出書」を提出します。必要に応じてモニタリング検査や命令検査が行われます。
STEP 4:輸入申告(税関)
食品衛生法の確認が済んだら、税関へ輸入申告を行い、関税・消費税を納付して「輸入許可」となります。
STEP 5:国内配送・倉庫保管
許可後は「内国貨物」として、国内の配送センターやお客様の指定倉庫へ納品されます。

【最大の難関】「食品届出」と「必要書類」の落とし穴

冷凍食品の輸入で最もつまづきやすいのが、STEP 3の**「食品衛生法」への対応**です。 税関の手続きの前に、まず厚生労働省(検疫所)の確認をクリアしなければなりません。

ここで必須となるのが、輸出元(メーカー)から取り寄せる以下の書類です。

  • 原材料表(Ingredients List):全成分の配合比率(%)が記載されたもの。
  • 製造工程表(Process Flow Chart):加熱温度、加熱時間、殺菌方法などが詳細に記されたもの。

⚠️ よくあるトラブル事例

「書類と現物が違う!」

例えば、製造工程表には「加熱処理あり」と書いてあるのに、現物は「未加熱」だった場合、虚偽申告となり手続きがストップします。

書類の修正に時間がかかると、その間も港での保管料(デバン・保管料・コンテナ延滞料)が毎日加算され、数十万円の予期せぬコストが発生することも珍しくありません。

日新では、貨物を船積みする前の段階で、これらの書類をプロの目でチェックし、日本で問題なく通関できるかを事前に精査するサポートを行っています。

意外と知らない「保管場所(冷蔵倉庫)」の確保リスク

無事に輸入許可が降りても、まだ安心はできません。次に待っているのが「冷蔵倉庫の満床問題」です。

現在、首都圏や京阪神の主要な港湾地区では、冷蔵倉庫が慢性的に不足しています。 「通関は通ったけれど、搬入予約をしていた倉庫がいっぱいで断られた」という事態になれば、貨物は行き場を失ってしまいます。

ドレージコストの無駄を防ぐには?

通関業者と倉庫会社を別々に依頼していると、こうした連携ミスが起きがちです。 輸入の手配をする段階で、「許可後にどこの倉庫に入れるか」まで確約をとっておくことが、冷凍食品輸入を成功させる鉄則です。

日新なら「通関+倉庫」でワンストップ対応

私たち日新の強みは、「通関手続き」と「冷蔵倉庫」の両方を自社で持っていることです。

  • 自社拠点:平和島(東京)、摩耶(神戸)、アイランドシティ(福岡)に大型冷蔵倉庫を保有。
  • ネットワーク:自社が満床の場合でも、全国の提携倉庫ネットワークから最適な空きスペースをご提案。

「書類の作成」から「許可後の保管場所確保」までをワンストップでお引き受けするため、お客様は複数の業者とやり取りする手間がなくなり、横持ち費用などのコスト削減も可能です。

日新の「食品倉庫・保管サービス」を見る »

まとめ:事前の準備が成功のカギ

冷凍食品の輸入は、温度管理が必要なぶん、トラブルが起きるとダメージが大きくなります。 だからこそ、実績豊富なパートナーを選び、リスクを先回りして潰しておくことが重要です。

書類は船積み前に完璧にする

保管場所(倉庫)もセットで確保する

初めて輸入される方や、現在の物流フローに課題を感じている方は、ぜひ一度日新にご相談ください。 食品物流の専任スタッフが、最適なプランをご提案いたします。

冷凍食品の輸入・倉庫保管なら日新へ

「原材料表のチェックに不安がある」
「輸入許可後の配送・保管倉庫まで一括で頼みたい」
「食品衛生法の適合可否を調査してほしい」
日新は、通関から冷凍保管までをワンストップで提供できる数少ない物流会社です。
リスクを最小限に抑えた輸入フローをご提案します。

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現場のスタッフが執筆しています

当サイトのコラムは、日新の現役社員(通関士・輸送手配担当・営業担当など)が、日々の業務で培った経験をもとに自ら執筆しています。

文章のプロではありませんが、「物流のプロ」として、現場のリアルな空気感や専門知識を、等身大の言葉でお伝えできれば幸いです。